キャシー・デニス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
キャシー・デニス
Cathy Dennis
出生名 Catherine Roseanne Dennis
生誕 (1969-03-25) 1969年3月25日(55歳)
出身地 イングランドの旗 イングランドノーフォークノリッジ
ジャンル ポップスハウスダンス・ポップ
職業 シンガーソングライター音楽プロデューサー女優
担当楽器 ボーカルキーボード
活動期間 1989年 -
レーベル ポリドールEMI
共同作業者 D-MOB、ギャランティス
公式サイト www.cathydennisofficial.com

キャシー・デニス(Cathy Dennis、1969年3月25日 - )は、イギリス歌手シンガーソングライターである。

略歴[編集]

1990年代:歌手としての成功[編集]

14歳のときから地元のバンドに参加するなど、音楽活動を行っていた。17歳のときにデモテープを認められ、ポリドール・レコードと契約を結ぶ。ソロ・デビューに先駆けてD-MOBの作品「カモン&ゲット・マイ・ラヴ」(1989年)にボーカルとして参加し、全米10位、全英15位の成果を収める。同年、シングル「ジャスト・アナザー・ドリーム」でソロ・デビュー(全英93位、1991年の再々発売で全英13位)。1990年12月にはファースト・アルバム『キャシー・デニス』(原題:Move to This)を発表(全英3位、全米32位)。1990年8月には、D-MOBの代役で来日公演を行っている。

「ジャスト・アナザー・ドリーム」は、全米9位、全英95位とアメリカでも成果を収めた。次いで、「タッチ・ミー (オール・ナイト・ロング)」(1991年)が全米2位、全英5位の大ヒットとなった。この曲は、1984年のFounda RaeとWishによる同名曲のカバーであった。さらに、「トゥー・メニー・ウォールズ」が全米8位、全英17位の成果を収めた。アメリカのヒットチャートでのデビュー曲から連続したトップ10入りは、イギリス人女性アーティストでは初となる記録であった。米『ビルボード』誌で1991年度ベスト新人女性アーティストにも選ばれた。同年11月には、日本でコンサートを開いている。

1992年、シングル「ライド・トゥ・ミー」を発表(全英34位、全米32位、米国ダンスチャート6位)。1993年1月には、セカンド・アルバム『イントゥ・ザ・スカイライン』を発表する(全英8位、全米135位)。同アルバムはアメリカ市場を意識したものであったが、思ったような成果はあがらなかった。1993年、アメリカのテレビドラマ『ビバリーヒルズ高校白書』シーズン3の第27話にゲスト出演している。

1994年2月からサード・アルバム『Inspiration』の制作に取りかかったものの、結局お蔵入りとなった。またこの年、日本向けのシングル「イッツ・マイ・スタイル」を発表する。

1995年3月1日には日本向けのシングル「ラヴズ・ア・クレイドル〜天気予報の恋人」を発表する。この曲は、1989年にCHAGE and ASKAがリリースした「天気予報の恋人」の英語版カバーであった。この曲は翌年、CHAGE and ASKAの楽曲を世界中の一流アーティストがカバーするトリビュートアルバム『one voice THE SONGS OF CHAGE&ASKA』にも収録され、実質的な先行シングルとなった。

1996年、シングル「ウエスト・エンド・バッド」を発表する(全英25位)。1997年3月、サード・アルバム『私って…?』を発表する(全英78位)。同アルバムの収録曲は、それまでのダンス・ポップスから大きく変化し、ギターを基調としたポップスになった。更にアルバムからは「Waterloo Sunset」(全英11位、キンクスのカバー曲)および「When Dreams Turn to Dust」(全英43位)をシングル・カットする。以後はソングライターとしての活動が主となる。

2000年代-:ソングライターとしての成功[編集]

デニスはファースト・アルバムからほとんどの曲作りに関与しており、1991年3月には「私は何よりソングライターとして成功したいんです。パフォーマンスをするのも楽しいですけれど、一番比重を置いているのは曲作りですね」と語っていた[要出典]

2000年代に入ってからソングライターとして参加したS Club 7の「Never Had a Dream Come True」(2000年)が全英1位を獲得したのを皮切りに、全英をはじめ世界各国で1位に輝いたカイリー・ミノーグの「熱く胸を焦がして」、全英1位・全米9位を記録したブリトニー・スピアーズの「トキシック」など数々のヒット曲を生み出しソングライターとして著名になる。2008年にもマックス・マーティンらと共作し、ケイティ・ペリーに提供した「キス・ア・ガール」が全米と全英をはじめ世界各国で1位を記録した。この頃には印税収入により、イギリスで最も稼いでいる女性の1人と称された。

ソングライターとして成功して以降は歌手としては活動停止状態だったが、2019年にロンドンで開催された音楽フェス、マイティー・フープラに参加し久々に公の場で歌声を披露[1]、セットリストには自身のヒット曲や他アーティストに提供したヒット曲が連なった。

ディスコグラフィ[編集]

スタジオ・アルバム[編集]

リミックス・アルバム[編集]

  • 『ザ・リミックス・キャシー・デニス』 - Move To This - Remix Album (1991年、Polydor)
    1stアルバム『キャシー・デニス』から一部楽曲をリミックスに差し替えた内容、来日記念盤。
  • Everybody Move (To The Mixes) (1991年、Polydor)

コンピレーション・アルバム[編集]

  • The Irresistible Cathy Dennis (2000年、Spectrum Music)
    • 3枚のオリジナル・アルバムからアルバム曲含めて選曲したベスト盤。ソロ名義のシングル曲は全曲収録されているがD-MOBとのコラボレーション・シングルは全て未収録。

シングル[編集]

タイトル 最高順位
全英 全米 全米ダンス
1990 "C'mon And Get My Love (with D Mob)" 15 10 1
1990-1991 "Just Another Dream" 13 9 2
1990 "Touch Me (All Night Long)" 5 2 1
1991 "Too Many Walls" 17 8 -


1991 "Everybody Move" 25 32 41
1992 "You Lied To Me" 34 32 12
1992 "Irresistible"" 24 61 -
1993 "Falling" 32 - -
1994 "Why (with D Mob)" 23 - -
1994 "It's My Style" - - -
1995 "Love's A Cradle" - - -
1996 "West End Pad" 25 - -
1997 "Waterloo Sunset" 11 - -
1997 "When Dreams Turn to Dust" 43 - -

主な提供曲[編集]

共作含む。

脚注[編集]

  1. ^ Mighty Hoopla - Cathy Dennis

外部リンク[編集]